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映画の感想と写真と、日々の徒然。ピリッと辛口。

ダンの静かなる人生を願いたい

ドクター・スリープ

 

ドクター・スリープ」ネタバレレビュー、あらすじ、感想、評価。

 

ついぞ映画館では観れなかったですが、

「シャイニング」の続編としての本作

 

バランスのいいホラーテイストがすごくよかった

 

ダン:前作シャイニングで父親の凶行から生き延びたものの、トラウマとしては大きく残り、彼自身は人目を避けるように静かな大人になる

序盤からお風呂ばばあがしっかりと出てきたりとなんとなく前作の感じを表現しているのはわかりますが、中盤まではあまり前作の続きって感じはしない

ダニーが何かから逃げたいとおもいつつ、シャイニング(能力)と向き合いながら静かに人生を過ごしているのは共感が出来る

「シャイニング」について。。。前作を見た時は正直なんのこっちゃでしたが、能力のことをそう呼んでいるのか。なるほど。

シックスセンスよりももっと強い能力。相手に干渉出来るほどだからね

なんとなくあいまいだった部分を紐解きながら、新しいシャイニング持ち、子供と交流する

 

ローズザハット:今作の優勝キャラ

正直前作シャイニングと一体どんな関係が?!という説明皆無で登場した彼女

ただ登場から妖しさと美しさ、そして賢さも備えている彼女の存在はかなり魅力

あと、台詞にめっちゃ「hi there」が多用されていて、ユアンマクレガーに喧嘩売ってるのかなwって思ってちょっと楽しい

彼女たちの存在とは一体なにか。

人間の「シャイニング」を食べることで、永遠の命をつなげていく存在

まるで吸血鬼のように。

今作はそんな彼女たちとシャイニングを持つダン、そして強力なシャイニングを持つアブラ。の戦いの話

あれ?シャイニングってこんな感じだっけ?という少しの不安

 

今作は全体的にキャラが魅力的ですごくいい

前述したダンやローズはもちろん、ビリーやアブラの存在もすごくよかった

アブラがメンタル的にも最強ですごくよかったなぁ

ダンが静かにしたいタイプだからアブラが引っ張ってくれてる感じもいいし、

ビリーがダンを信じてくれる感じもすごくいい

私とはしてはどっかん大バトルよりも、ドクタースリープの名のごとく

病院で静かに猫と患者をみとっている中でのホラー体験な感じもありだと思ったけどね。みなさんはこの展開はどうだろうか。

ドクタースリープとしての由来がさくっと通り過ぎたのは残念だった

 

前作とのつながり

お風呂ばばあが出てきて、黒板のような壁に「REDRAM」が出たときはちょっと鳥肌だった!うぉー。

が、盛り上がり所は本当に終盤まで来ない

かと思いきや、突然の銃撃戦に驚き。ローズたちとのバトルが始まる

やや強引がちに、「自分たちが危険な場所なら、相手にも危険な場所だろう」という理由で前作の館に再度訪れる

やはりこの館が出てきてからは前作の思い出が蘇り、「シャイニングきたあぁぁ」という感情になる

館に移動してからは、館のトリックと共に前作のオマージュ前回になっていくので

それはとても面白い

そして、館が恐怖の対象じゃなくて、実はダンの中の箱にずっと閉じ込められていただけで、ずっとダンの近くにいたということ?!

そりゃ酒にも溺れる

そして、まさかのダン死亡。。。。

まぁこれがきれいな終わりかたなのかもしれない。

本当に静かな人生が訪れたのかも。

最後の台詞もなんかいいね

シャイニングとは恐怖の対象じゃないって感じで。

 

最後は怒涛の展開で驚いた

シャイニング2もくるらしいね。

 

 

 

インドネシア映画はいかが?

呪餐 悪魔の奴隷

 

脱出不可能の高層アパートで起きた恐怖の一夜【呪餐 悪魔の奴隷考察】|福田 光宏

 

こちらインドネシア産の映画

あまりインドネシア映画って言われて思いつく映画はないし

タイトル的にもオカルト的な感じかと思ったら

結構面白かった

続編らしいが、前回は全く知らないです。

ゲーム化しそうな内容。笑

 

インドネシア人のビジュアルって結構日本人に近いものがある気がする

中国や韓国より日本人よりの顔に見える

多少ベースの肌の色とかは違うかもしれないけれど、話し方とか雰囲気とかちょっと似てるかも。

 

まず、だだっ広い敷地に10階以上のコンクリマンション

外側から見ても「異質」

そう、今作は「異質」な部分がたくさんある

このマンションがまず怖い。ホラーゲームやお化け屋敷とかだったら超怖いロケーションだ。夜になるとこんなところ一人で歩ける気がしない

そういった雰囲気がまず最高だった。(ホラー映画的な意味で)

序盤からダイレクトなホラー演出もあり、自分の中の恐怖値が高まっていくのがわかる

何が起こるかわからないまま、このマンションでの出来事を見守るしかない

でもなんとなくこのマンションの住人の憂鬱さとか住みにくさとかを映し出している

閉鎖的なマンションすぎて怖い

このマンションの住人が大人ばかりだけでなく子供がいることでシリアスになりすぎないのと、ダイレクトホラー展開の怖さが増していたと思う

 

ホラー演出が昔ながらの日本ぽいところもあるんだけど、海外ならではのせまりくるホラー展開もあってそのバランスがよかった

またアジアホラーにありがちなカルト宗教によりすぎていないところも、

設定に置いて行かれずによかった

 

度重なる不幸なこと

エレベーターで起きる事故

わかってはいたけど、1階にいた子供たちは悲惨だった

それからの大雨・停電、後半は終始暗い中での展開だったので多少の見づらさがある

が、暗いからこそのホラー演出はやはり観ていて怖い

自分はホラー耐性がある程度あるけれど、これは友達と一緒に観たい!と思った

人が怖がっている様子って見るの楽しいよね

なんで停電しながら事故の犠牲者の家見ていかなきゃなんないんだ、、、怖すぎる

みんな暗闇の中でもアクティブに行動しすぎでびびる

一旦おとなしくしとけよ!とは激しく感じたけれど。

だんだん明かされていく事実。でもね。こんな暗闇で動くなとw

なんでみんな走り回ってるんやー。

暗闇で不安感をあおり、みんなそれぞれ行動がどんどんバカになっていく

もうその辺の深いことは考えずに、終盤はとにかく度重なる恐怖を感じるのを楽しめばいいと思う

 

前作も気になります。ただ、圧倒的ジャケットがこの「2」がよくて。

「1」は駄作感を感じざるおえないのでなかなか食指が動かないよねw

あと、2時間はちょっと長いなぁ

もう少し短いとなおさらよかった~

言葉巧みに近づいてくる輩は総じてアブナイ。

アイズオンユー

 

アイズ・オン・ユー | R50(仮)-アールフィフティカッコカリ-

 

アナケンドリックが監督を務める、Netflixオリジナル映画

実話をベースにしているということで、結構楽しみにしてました

 

あらすじ

1970年代アメリカ・ロサンゼルス。オーディションになかなか受からない役者志望のシェリルは、エージェントからバラエティー番組『デートゲーム』に出演することを勧められる。大勢の人に見てもらえると説得され、しぶしぶ出演を承諾したシェリルだったが、彼女をめぐってゲームで競い合う3人の男性出演者の中に恐るべき連続殺人犯が混じっていた・・・。

 

これだけ見たら、この番組の企画のデートゲーム中に

巧みに質問をしながら、その返答にサイコパス味や違和感を感じて

ブラインドの向こうにいる男性がもしかしたら「連続殺人犯」なんじゃ!?みたいな展開になると勝手に思っていました

この質問による駆け引きが魅力で、それが美しくも知性もあるアナケンドリックの役柄としての使命かと思った。。。。。

ええ、今書いたこれは私の全ての予想と妄想でした。

 

そんなサスペンス的展開ではなく、過去の殺人の様子?を時系列をぐちゃぐちゃにしながら進んでいく物語でした

物語の中の被害者:

これが正直とても苦痛パート

犯人のアルカラは少女に言葉巧みに近づき、車に乗せる

そういったアルカラの犯行の手口を映し出しているわけだが、

これがそもそもシェリルのデートゲーム中に毎回「ぶつ切り」で挿入されてくる

デートゲームで心理戦を繰り広げているかと思いきや、突然過去の犯行の話に引き戻されるのだ。画面には時系列として年代が出るのだが、気にしている場合もなく場面は展開されてしまうので、あれ?今わたしどこの時系列見てる??という気持ちになる

この演出が私には全然合わなかった

 

事情も分からないまま犯行が行われるのは謎だった

 

唯一、シェリルとアルカラがデートに終わりに繰り広げるあのシーンくらいだろうか

 

最後、「え?」てなって終わりました

 

 

 

ジャズもしらねぇ。原作もしらねぇ。それでもいい。

BLUE GIANT

 

ネタバレあり】映画『BLUE GIANT』 - THE SOUNDSCAPE // MY CUP OF TEA - LISTEN

 

 

みなさまこちらの漫画ご存じですか?

あ、私ですか?

全然知りませんでした。本屋さんでタイトルくらいはみたことあったけど、

どんな内容でどんな登場人物かもまったくわかりません!!!

みなさまはジャズは聞きますか?

あ、私ですか?

普段は全く聞きません!なので、正直知識も全くないし、なんとなくの雰囲気でジャズっぽいな~くらいしかわかりません!!!

 

でもね。すべてそれを許してくれます

 

音楽を魅せにくる演出

「音」が具現化されて、表現はもはや宇宙のようなものもあったが

それよりもそんな演出や音の圧と勢いに圧倒される

これはまさにいい音響で聞きたい

ジャズを知らなくても素晴らしい音楽を聴いたときに胸は震えるし

頑張っている姿を見れば応援したくなる

音に圧倒される経験は素晴らしかった

 

二人の天才ド素人

主人公は天才の宮本大:たった3年で尋常じゃないほどの練習をかさね、才能を開花させた天才、彼が最高のプレイヤーを目指す

そんな彼を支えるもう一人の天才沢辺雪祈:大の才能を認めグループを先導し、さらには作曲まで出来る天才 正直彼の存在はかなり重要で彼の葛藤がすごくわかります

そして、そんな二人の天才に挟まれた一般人玉田:正直彼は本来ならばかなりの初心者枠であり、天才たちの引き立て役かと思われがちだが。。。

私はもはや主人公に見えた

びっくりするくらい素人で、雪祈から厳しい言葉をかけられたり、本人も出来なくて悔しい思いをたくさんしているはずなのに、すごく素直に改善と努力が出来る

もはや努力型の主人公に見えた

天才の中にいるってすごくプレッシャーだと思うのに玉田がけなげに成長していく様がすごくよい

なので、この3人のバランスが絶妙によかった

 

息が止まる展開

順調に進みはじめる「JASS」

そんな中で、雪祈の事故は衝撃で息が止まりました

そこからはずっと涙が止まらなくて、衝撃と不安で目が離せなかった

「SO BLUE」で二人で演奏する二人

玉田のソロ、そうきたかぁぁぁ。

もう彼の成長が素晴らしく拍手した!

最後の3人の演奏も素晴らしかった

 

音楽も素晴らしくストーリーもただの根性論だけではない展開がよかった

 

ジャズに興味なくても、原作を知らなくても最高に楽しめる映画です